自動運転が普及した世界の様子と、それで奪われる仕事と、新たに産み出される仕事を考えた・・・・

ここ数年で、一気に自動運転という名前が知れ渡りました。


10年位前までは、車は人が運転するもの、車がロボットになって勝手に走っていくのは遠い未来の話か、SFの世界のみと誰もが思っていましたがここ数年で自動運転の世界は一気に変わりました。


テスラ社が電気自動車という強力な武器を持ち、自動運転の技術を伴って、既存の自動車業界に殴り込みをかけました。それから一気に世界の自動車メーカーは自動運転技術の開発競争を開始しました。

 

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機械学習技術のブレイクスルーによって大きく成長したAIが、自動運転というものを、ただの未来の空想ではなく、今実現できる現実的な技術として、一気に引き寄せました。

 

自動運転が現実のものとなった今、世界各国でAI、自動運転技術の開発競争、法整備、倫理的な議論など、急ピッチで行われています。自動運転車が街中を走り回る近い未来はもう避けられないものとなっています。

 

それでは、AIによる自動運転時代が本格的にやってきた時に、私達の仕事はどのように変化していくのでしょうか?

 

すこし考えてみたいと思います。

 

 

AIによる自動運転時代が到来した時、自動車はどういう姿になっている?

 

自動運転車に関わる私達の仕事がどうなるか考えるためには、まず、自動運転時代が到来した時、はたして、自動車はどういう姿になっているのか、また、自動運転車の走る環境はどのようになっているのか、未来を予測して考えることで、自然と答えは見つかってきます。

 

まず、AIによって自動運転機能を確保した車は、どのような姿になるでしょうか?


道路状況を把握しながら運転するのはAIが行います。

 

GPSや、カメラ、レーザーレーダー、ミリ波レーダーなどを駆使してAIが周辺状況を把握して、車を制御して安全に的確な運転を行います。

 

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その際、今後、法律がどのように作られていくかによるのですが、運転者(ドライバー)を確保しなければならない場合、ドライバーを必要としない場合があります。

 


自動運転をする時、実際はドライバーは何もしません。ですが、事故などを起こした時に誰が責任をとるのか等の保険の問題から、ドライバーを決めないといけないかもしれません。

 

例えば、最近のニュースではUBERが自動運転で死亡事故を起こした件がネットで話題になっています。

 

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ただ、このような発展途上の技術には必ずこのような事故が起きるものです。怖いことですが、これも一過性の問題で、自動運転車が普及すると、そういった法律問題、保険の問題も解決されて、ドライバーを必要としなくなる未来も来るかもしれません。

 

 

そういった場合、車内は運転する場所ではなく、完全に移動の間に時間を潰す場所になります。

 

すると、シートなども体を固定して運転しやすい形状にする必要はなくなります。ただし、事故が起きた時の安全は考えなければなりません。

 


ですので、車内はリラックスはできるが自宅の部屋ほど自由ではない安全の確保された空間になります。これは、現在の飛行機の機内の環境に似ています。

 

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飛行機のシートのようにリラックスできて、本を読んだり映画を観たり仕事をしたりなど、様々なことに集中できますが、シートベルトで安全を確保します。


さらに、自動運転車の車内に4つのシートがあった場合、今のように全員前を向くのではなく、向い合せになるかもしれません。

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こうなってくると、車内は小さな個室で、外は見えても見えなくてもよく(ディスプレイでカメラ越しに外を見るかもしれません。)、映画を楽しんだり本を読んだりネットをしたり仕事をしたりする空間になります。

 

自動運転で道路の事情はどう変わる?


手動運転の車が共存する場合は大きく既存の道路環境を変えることはなかなか難しいですが、例えば、自動運転車特区などができて、自動運転車しか走れない街ができたりしたら、そこには、車のための信号のない道路が広がるでしょう。


自動運転車は自動運転車同士で相互に通信しているので、信号などという効率の悪い過去の産物を利用する意味がありません。

 

さらに通信でお互いを認識できるので、ウィンカーやテールライトなどの他車への視覚的な連絡手段もいらなくなるのです。

 


自動運転車同士、ぶつかったりすることのないようにAIが瞬時に計算し、判断することで、効率の良い交通環境を創り上げるための準備は進んでいます。

 

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スウェーデンでも一部自動運転バスが実用化されているように、坂道の少ない地域では実用化までの日は近いでしょう。

 

私は個人的にはアメリカのディズニーランドのような一部のレジャーランドに導入されてどんどん広がると思います。

 

 

 

このように考えていくと、自動運転という技術がいかに大きな転換点であることがわかると思います。

 

自動運転時代に奪われる仕事はどんなものか?

 

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それでは、本格的な自動運転時代が到来した時に、なくなっている、存在しない仕事はどのようなものがあるでしょうか。

 

自動車関連部品等で考えますと、以下の製品を作っている企業は仕事を奪われるでしょう。

 

  • ハンドル等の操舵関係の部品
  • ウィンカー、テールランプなどの部品
  • カーナビ
  • 窓ガラス
  • 信号機

 

そして、部品製造メーカーだけでなく、運転をするだけの仕事もなくなる可能性が高いです。

 

  • タクシー
  • バスの運転手
  • トラックの運転手
  • 宅配の運転手
  • 代行業者

 

人が運転しなくなれば、違法運転もなくなるので、それを取り締まる白バイや交通機動隊のような警察官の仕事も減りますし、事故も減っていくので、自動車保険に関わる仕事も減少すると思います

 

さらに、これは仕事ではありませんが、自動運転車でしたら、乗っていない間、勝手に移動させて家に帰らすこともできますので、コインパーキングなどの時間貸し駐車場も減っていくかもしれません。

 


さらに自動運転車を所有するのではなく、カーシェアで共有して利用すれば、さらに個人の駐車場もいらなくなりますね?

 

 

自動運転時代に新たに産み出される仕事は?

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それでは逆に、新たに産み出される仕事としてはどのようなものがあるでしょうか?


まず、自動運転車を構成する部品で考えると、以下の部品はさらに需要が高まるでしょう。

 

  • 半導体関連
  • カメラ、レーザーレーダー、ミリ波レーダー等のセンサー関連
  • バッテリー
  • モーター
  • 移動中に車内で楽しむエンターテイメント関連、娯楽など

 

 

今でも、車以外の移動手段、電車、飛行機などでは、移動中に乗客は様々なことをして時間を潰しています。

 

例えばゲームをやったり、本を読んだり、音楽を聴いたり、映画を観たりします。

 

それが一気に車を運転していた人達も、移動中の時間を様々なコンテンツに費やすことになっていきますので、エンターテイメント産業、娯楽産業はさらに活性化していくことでしょう。

 

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このように、AIのようなインパクトのある技術が一気に発展していく場合、未来を予測していくと、様々な仕事が転換点を迎えます。


消えていく仕事もあれば、産まれてくる仕事もあります。


AIが世界を変えていくことはもう止められません。AIの普及した未来でも、きちんと生活ができるように、今からでも行動を起こした方が良いかもしれません。

 

あなたは新しい仕事を探す準備はできていますか?